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その時、お城のはねばしを馬車がわたってくる音がしました。

ネコは門のところまでおむかえに行き、王さまにこう言いました。

「王さま、カラバ侯爵のお城へようこそおいでくださいました」

「これはこれは」と、王さまは、さけびました。

「これも侯爵のお城だと!こんなりっぱな中庭なかにわ建物たてものは見たことがない。中を案内あんないしてもらえるかね」

カラバ侯爵はお姫さまの手を取り、王さまのあとについて大広間おおひろまに入りました。

テーブルの上には、たくさんのごちそうが並んでいました。

たくさんのごちそう

それは人食い鬼がなかまの鬼のために用意よういしたものでしたが、

ネコは王さまたちのために用意したごちそうのようにふるまいました。

人食い鬼たちは、王さまがいると知ってあきらめて帰って行きました。