主人はネコの言うことを信(しん)じたわけではありません。けれども、いつもこのネコが、
後ろ足でてんじょうからぶら下がったり、
死んだふりをして小麦粉(こむぎこ)の中にかくれたりして、うまくネズミをとるのを知っていましたので、
何か考(かんが)えがあるのかもしれない、と思って、ネコにふくろと長ぐつを作ってやりました。